12-3. リスクマネジメント:リスク対応
リスク対応とは、「リスクを修正するプロセス」11のことです。リスクアセスメントプロセスの結果に基づいており、リスク基準に基づき対応すべき優先順位づけされたリスクに対応する内容となります。
11 JISC 日本産業標準調査会.”JIS Q 27000:2019 情報技術-セキュリティ技術-情報セキュリティマネジメントシステム-用語”.
https://www.jisc.go.jp/app/jis/general/GnrJISNumberNameSearchList?show&jisStdNo=Q27000
組織の必要な管理策を実施するためのプロジェクト計画とは、リスクを修正するために管理策が環境と相互にどのように作用するかを記述した設計計画のことです。
(出典)ISO/IEC「ISO/IEC 27005:2022」をもとに作成
残留リスクとは、「リスク対応後に残っているリスク」12のことです。残留リスクを受容するためには、リスク所有者の承認が必要になります。受容可能だと判断された残留リスクであっても、資産の価値や脅威、脆弱性など環境の変化に合わせて、リスクレベル(リスクの大きさ)を見直し、必要に応じて追加のリスク対応を行う必要があります。
12 JISC 日本産業標準調査会.”JIS Q 27000:2019 情報技術-セキュリティ技術-情報セキュリティマネジメントシステム-用語”.
https://www.jisc.go.jp/app/jis/general/GnrJISNumberNameSearchList?show&jisStdNo=Q27000

図49. 残留リスクの概要
(出典)MSQA「ISMS推進マニュアル活用ガイドブック 2022年 1.0版」をもとに作成