22-1. デジタルスキル標準（DSS）

内容 ✓ 環境や仕事・働き⽅の変化を受け⼊れ、適応するために⾃ら主体的に学んでいる
✓ ⾃⾝や組織が持つ既存の価値観について尊重すべき点を認識しつつ、環境変化に応じた新たな価値観、⾏動様式、知識、スキルを⾝につけている

学習項⽬例 ✓ 各⾃が置かれた環境において⽬指すべき、具体的な⾏動や影響例など

内容 ✓ 価値創造のためには、さまざまな専⾨性を持った⼈と社内・社外問わずに協働することが重要であることを理解し、多様性を尊重している

学習項⽬例 ✓ 各⾃が置かれた環境において⽬指すべき、具体的な⾏動や影響例など

内容 ✓ 顧客・ユーザーに寄り添い、顧客・ユーザーの⽴場に⽴ってニーズや課題を発⾒しようとしている

学習項⽬例 ✓ 各⾃が置かれた環境において⽬指すべき、具体的な⾏動や影響例など

内容 ✓ 顧客・ユーザーのニーズや課題に対応するためのアイデアを、既存の概念・価値観にとらわれずに考えている
✓ 従来の物事の進め⽅について理由を⾃ら問い、より良い進め⽅がないか考えている

学習項⽬例 ✓ 各⾃が置かれた環境において⽬指すべき、具体的な⾏動や影響例など

内容 ✓ 新しい取組や改善を、失敗を許容できる範囲の⼩さいサイクルで⾏い、顧客・ユーザーのフィードバックを得て反復的に改善している
✓ 失敗したとしてもその都度軌道修正し、学びを得ることができれば「成果」であると認識している

学習項⽬例 ✓ 各⾃が置かれた環境において⽬指すべき、具体的な⾏動や影響例など

内容 ✓ 既存の価値観に基づく判断が難しい状況においても、価値創造に向けて必要であれば、臨機応変に意思決定を⾏っている

学習項⽬例 ✓ 各⾃が置かれた環境において⽬指すべき、具体的な⾏動や影響例など

内容 ✓ 勘や経験のみではなく、客観的な事実やデータに基づいて、物事を⾒たり、判断したりしている
✓ 適切なデータを⽤いることにより、事実やデータに基づく判断が有効になることを理解し、適切なデータの⼊⼒を意識して⾏っている

学習項⽬例 ✓ 各⾃が置かれた環境において⽬指すべき、具体的な⾏動や影響例など

内容 ✓ 世界や⽇本社会に起きている変化を理解し、変化の中で⼈々の暮らしをよりよくし、社会課題を解決するためにデータやデジタル技術の活⽤が有⽤であることを知っている

学習項⽬例 ✓ メガトレンド・社会課題とデジタルによる解決（SDGsなど）
✓ ⽇本と海外におけるDXの取組の差、社会・産業の変化に関するキーワード（Society5.0、データ駆動型社会など）

内容 ✓ 顧客価値の概念を理解し、顧客・ユーザーがデジタル技術の発展によりどのように変わってきたか（情報や製品・サービスへのアクセスの多様化、⼈それぞれのニーズを満たすことへの欲求の⾼まり）を知っている

学習項⽬例 ✓ 顧客・ユーザーの⾏動変化と変化への対応
✓ 顧客・ユーザーを取り巻くデジタルサービス

内容 ✓ データ・デジタル技術の進展や、社会・顧客の変化によって、既存ビジネスにおける競争⼒の源泉が変わったり、従来の業種や国境の垣根を超えたビジネスが広がったりしていることを知っている

学習項⽬例 ✓ デジタル技術の活⽤による競争環境変化の具体的事例

内容 ✓ 「データ」には数値に加えて、⽂字・画像・⾳声などさまざまな種類があることや、それらがどのように蓄積され、社会で活⽤されているか知っている

学習項⽬例 ✓ データの種類
✓ 社会におけるデータ活⽤

内容 ✓ データの分析⼿法や結果の読み取り⽅を理解している
✓ データの分析結果の意味合いを⾒抜き、分析の⽬的や受け取り⼿に応じて、適切に説明する⽅法を理解している

学習項⽬例 ✓ データの分析⼿法（基礎的な確率・統計の知識）
✓ データを読む（⽐較⽅法・重複など）
✓ データを説明する（可視化・分析結果の⾔語化）

内容 ✓ デジタル技術・サービスに活⽤しやすいデータの⼊⼒や整備の⼿法を理解している
✓ データ利⽤には、データ抽出・加⼯に関するさまざまな⼿法やデータベースなどの技術が⽋かせない場⾯があることを理解している

学習項⽬例 ✓ データの⼊⼒
✓ データの抽出・加⼯（クレンジング・集計など）
✓ データの出⼒
✓ データベース（データベースの種類、構造など）

内容 ✓ 業務・事業の構造、分析の⽬的を理解し、データを分析・利⽤するためのアプローチを知っている
✓ 期待していた結果とは異なる分析結果が出たとしても、それ⾃体が重要な知⾒となることを理解している
✓ 分析の結果から、経営や業務に対する改善のアクションを⾒出し、アクションの結果どうなったかモニタリングする⼿法を理解している
✓ 適切なデータを⽤いることで、データに基づく判断が有効となることを理解している

学習項⽬例 ✓ データドリブンな判断プロセス
✓ 分析アプローチ設計
✓ モニタリングの⼿法

内容 ✓ AIが⽣まれた背景や、急速に広まった理由を知っている
✓ AIの仕組みを理解し、AIができること、できないことを知っている
✓ AI活⽤の可能性を理解し、精度を⾼めるためのポイントを知っている
✓ 組織/社会でよく使われているAIの動向を知っている

学習項⽬例 ✓ AIの歴史
✓ AIを作るための⼿法・技術
✓ AIの得意分野・限界
✓ ⼈間中⼼のAI社会原則、ELSI
✓ 最新の技術動向（生成AIなど）

内容 ✓ クラウドの仕組みを理解し、クラウドとオンプレミスの違いを知っている
✓ クラウドサービスの提供形態を知っている

学習項⽬例 ✓ クラウドの仕組み（データの持ち⽅、データを守る仕組み）
✓ クラウドサービスの提供形態（SaaS、IaaS、PaaSなど）
✓ 最新の技術動向

内容 ✓ コンピュータやスマートフォンなどが動作する仕組みを知っている
✓ 社内システムなどがどのように作られているかを知っている

学習項⽬例 ✓ ハードウェア（ハードウェアの構成要素、コンピュータの種類）
✓ ソフトウェア（ソフトウェアの種類、プログラミング的思考）
✓ 企業における開発・運⽤
✓ 最新の技術動向

内容 ✓ ネットワークの基礎的な仕組みを知っている
✓ インターネットの仕組みや代表的なインターネットサービスを知っている

学習項⽬例 ✓ ネットワークの仕組み（LAN・WAN、通信プロトコル）
✓ インターネットサービス（電⼦メール）
✓ 最新の技術動向

内容 ✓ ビジネスにおけるデータ・デジタル技術の活⽤事例を知っている
✓ データ・デジタル技術がさまざまな業務で利⽤できることを理解し、⾃⾝の業務への適⽤場⾯を想像できる

学習項⽬例 ✓ 事業活動におけるデータ・デジタル技術の活⽤事例
✓ 生成AIの利⽤事例

内容 ✓ ツールの利⽤⽅法に関する知識を持ち、⽇々の業務において、状況に合わせて適切なツールを選択できる

学習項⽬例 ✓ ⽇常業務に関するツールの利⽤⽅法
✓ 生成AIの利⽤⽅法
✓ ⾃動化・効率化に関するデジタルツールの利⽤⽅法

内容 ✓ セキュリティ技術の仕組みと個⼈が取るべき対策に関する知識を持ち、安⼼してデータやデジタル技術を利⽤できる

学習項⽬例 ✓ セキュリティの3要素
✓ セキュリティ技術
✓ 個⼈が取るべきセキュリティ対策

内容 ✓ 個⼈がインターネット上で⾃由に情報のやり取りができる時代において求められるモラルを持ち、インターネット上で適切にコミュニケーションできる
✓ 捏造、改ざん、盗⽤などのデータ分析における禁⽌事項を知り、適切にデータを利⽤できる
✓ データ流出の危険性や影響を想像できる

学習項⽬例 ✓ ネット被害・SNS・生成AIなどのトラブルの事例・対策
✓ データ利⽤における禁⽌事項・留意事項

内容 ✓ プライバシー、知的財産権、著作権の⽰すものや、その保護のための法律、諸外国におけるデータ規制などについて知っている
✓ 実際の業務でデータや技術を利⽤するときに、⾃⾝の業務が法規制や利⽤規約に照らして問題ないか確認できる

学習項⽬例 ✓ 個⼈情報の定義と個⼈情報に関する法律・留意事項
✓ 著作権・産業財産権・その他の権利が保護する対象
✓ 諸外国におけるデータ規制
✓ サービス利⽤規約を踏まえたデータの利⽤範囲

ロール ビジネスアーキテクト（新規事業開発）

DX推進において担う責任 新しい事業、製品・サービスの⽬的を⾒出し、新しく定義した⽬的の実現⽅法を策定した上で、関係者をコーディネートし関係者間の協働関係の構築をリードしながら、⽬的実現に向けたプロセスの⼀貫した推進を通じて、⽬的を実現する

ロール ビジネスアーキテクト（既存事業の⾼度化）

DX推進において担う責任 既存の事業、製品・サービスの⽬的を⾒直し、再定義した⽬的の実現⽅法を策定した上で、関係者をコーディネートし関係者間の協働関係の構築をリードしながら、⽬的実現に向けたプロセスの⼀貫した推進を通じて、⽬的を実現する

ロール ビジネスアーキテクト（社内業務の⾼度化・効率化）

DX推進において担う責任 社内業務の課題解決の⽬的を定義し、その⽬的の実現⽅法を策定した上で関係者をコーディネートし関係者間の協働関係の構築をリードしながら、⽬的実現に向けたプロセスの⼀貫した推進を通じて、⽬的を実現する

ロール サービスデザイナー

DX推進において担う責任 社会、顧客・ユーザー、製品・サービス提供における社内外関係者の課題や⾏動から顧客価値を定義し製品・サービスの⽅針（コンセプト）を策定するとともに、それを継続的に実現するための仕組みのデザインを⾏う

ロール UX／UIデザイナー

DX推進において担う責任 バリュープロポジションに基づき製品・サービスの顧客・ユーザー体験を設計し、製品・サービスの情報設計や、機能、情報の配置、外観、動的要素のデザインを⾏う

ロール グラフィックデザイナー

DX推進において担う責任 ブランドのイメージを具現化し、ブランドとして統⼀感のあるデジタルグラフィック、マーケティング媒体などのデザインを⾏う

ロール データビジネスストラテジスト

DX推進において担う責任 事業戦略に沿ったデータの活⽤戦略を考えるとともに、戦略の具体化や実現を主導し、顧客価値を拡⼤する業務変⾰やビジネス創出を実現する

ロール データサイエンスプロフェッショナル

DX推進において担う責任 データの処理や解析を通じて、顧客価値を拡⼤する業務の変⾰やビジネスの創出につながる有意義な知⾒を導出する

ロール データエンジニア

DX推進において担う責任 効果的なデータ分析環境の設計・実装・運⽤を通じて、顧客価値を拡⼤する業務変⾰やビジネス創出を実現する

ロール フロントエンドエンジニア

DX推進において担う責任 デジタル技術を活⽤したサービスを提供するためのソフトウェアの機能のうち、主にインターフェース（クライアントサイド）の機能の実現に主たる責任を持つ

ロール バックエンドエンジニア

DX推進において担う責任 デジタル技術を活⽤したサービスを提供するためのソフトウェアの機能のうち、主にサーバサイドの機能の実現に主たる責任を持つ

ロール クラウドエンジニア／SRE

DX推進において担う責任 デジタル技術を活⽤したサービスを提供するためのソフトウェアの開発・運⽤環境の最適化と信頼性の向上に責任を持つ

ロール フィジカルコンピューティングエンジニア

DX推進において担う責任 デジタル技術を活⽤したサービスを提供するためのソフトウェアの実現において、現実世界（物理領域）のデジタル化を担い、デバイスを含めたソフトウェア機能の実現に責任を持つ

ロール サイバーセキュリティマネージャー

DX推進において担う責任 顧客価値を拡⼤するビジネスの企画⽴案に際して、デジタル活⽤に伴うサイバーセキュリティリスクを検討・評価するとともに、その影響を抑制するための対策の管理・統制の主導を通じて、顧客価値の⾼いビジネスへの信頼感向上に貢献する

ロール サイバーセキュリティエンジニア

DX推進において担う責任 事業実施に伴うデジタル活⽤関連のサイバーセキュリティリスクを抑制するための対策の導⼊・保守・運⽤を通じて、顧客価値の⾼いビジネスの安定的な提供に貢献する

サブカテゴリ 戦略・マネジメント・システム

スキル項目 ビジネス戦略策定・実行
プロダクトマネジメント
変革マネジメント
システムズエンジニアリング
エンタープライズアーキテクチャ
プロジェクトマネジメント

サブカテゴリ ビジネス・モデル・プロセス

スキル項目 ビジネス調査
ビジネスモデル設計
ビジネスアナリシス
検証（ビジネス視点）
マーケティング
ブランディング

サブカテゴリ デザイン

スキル項目 顧客・ユーザー理解
価値発見・定義
設計
検証（顧客・ユーザー視点）
そのほかデザイン技術

サブカテゴリ データ・AIの戦略的活用

スキル項目 データ理解・活用
データ・AI活用戦略
データ・AI活用業務の設計・事業実装・評価

サブカテゴリ AI・データサイエンス

スキル項目 数理統計・多変量解析・データ可視化
機械学習・深層学習

サブカテゴリ データエンジニアリング

スキル項目 データ活用基盤設計
データ活用基盤実装・運用

サブカテゴリ ソフトウェア開発

スキル項目 コンピュータサイエンス
チーム開発
ソフトウェア設計手法
ソフトウェア開発プロセス
Webアプリケーション基本技術
フロントエンドシステム開発
クラウドインフラ活用
SREプロセス
サービス活用

サブカテゴリ デジタルテクノロジー

スキル項目 フィジカルコンピューティング
そのほか先端技術
テクノロジートレンド

サブカテゴリ セキュリティマネジメント

スキル項目 セキュリティ体制構築・運営
セキュリティマネジメント
インシデント対応と事業継続
プライバシー保護

サブカテゴリ セキュリティ技術

スキル項目 セキュア設計・開発・構築
セキュリティ運用・保守・監視

サブカテゴリ ヒューマンスキル

スキル項目 リーダーシップ
コラボレーション

サブカテゴリ コンセプチュアルスキル

スキル項目 ゴール設定
創造的な問題解決
批判的思考
適応力

スキル項目 セキュリティ体制構築・運営

内容 ・ セキュリティ対策を実施する体制の構築とその維持運営（要員の確保・育成を含む）を円滑に行うためのスキル
・ 組織としてのセキュリティカルチャーを企業内で醸成する活動を行うためのスキル

学習項目例 ・ セキュリティ対応組織（セキュリティ統括機能、SOC、xSIRTなど）との連携手順
・ サービスや機器のセキュリティ対策に関する組織内の役割と責任の明確化
・ 組織におけるセキュリティカルチャーの醸成方法

スキル項目 セキュリティマネジメント

内容 ・ 情報、サイバー空間、OT/IoT環境などのセキュリティマネジメントのプロセスを組織として適切に実施するためのスキル

学習項目例 ・ セキュリティ関連法制度
・ ポリシー、規程、マニュアルなどの整備
・ 脅威インテリジェンスの活用を含むリスクの認知
・ リスクアセスメント手法
・ セキュリティ要件定義、機能要件としてのセキュリティ機能
・ 認証方式の種類・特徴と選定方法
・ 情報資産管理、構成管理
・ セキュリティ教育・トレーニングと資格・認証制度
・ 情報セキュリティ監査の手法

スキル項目 インシデント対応と事業継続

内容 ・ 各種リスク（サイバー攻撃、過失、内部不正、災害、障害など）がデジタル利活用におけるセキュリティインシデントとして顕在化した際の影響を抑制し、事業継続を可能とするためのスキル

学習項目例 ・ デジタル利活用における事業継続
・ 事業継続計画の整備と訓練
・ インシデント対応と危機管理の連携手順
・ 日常および緊急時の情報共有とコミュニケーション

スキル項目 プライバシー保護

内容 ・ パーソナルデータ等のプライバシー情報の保護に求められる要件の理解とその実践に関するスキル

学習項目例 ・ セキュアシステム設計の概要と実践方法
・ DevSecOpsの考え方と実践方法
・ セキュリティ要件およびセキュリティ機能の実現・実装
・ IT/OT/IoTデバイスにおけるセキュリティ対策
・ クラウドサービスおよびネットワーク機器のセキュリティ機能の概要と設定
・ 脆弱性の概念と対策・診断方法

スキル項目 セキュア設計・開発・構築

内容 ・ デジタルサービス・製品の企画設計を行う際に、サイバー攻撃や各種不正の影響を受けにくくするために遵守すべき基準や要件をもとに設計
・ デジタルサービス・製品の脆弱性について理解し、診断を適切に実践（委託による実施を含む）するためのスキル

学習項目例 ・ セキュアシステム設計の概要と実践方法
・ DevSecOpsの考え方と実践方法
・ セキュリティ要件およびセキュリティ機能の実現・実装
・ IT/OT/IoTデバイスにおけるセキュリティ対策
・ クラウドサービスおよびネットワーク機器のセキュリティ機能の概要と設定
・ 脆弱性の概念と対策・診断方法

スキル項目 セキュリティ運用・保守・監視

内容 ・ デジタルサービスをセキュアに運用するための保守と対策を適切に実践するためのスキル
・ セキュリティに関する監視とインシデントの原因究明などを適切に実践するためのスキル

学習項目例 ・ 脅威情報や脆弱性情報の活用
・ モニタリングの方法と観測データの活用
・ 運用・監視業務へのAI応用
・ インシデント時の影響調査、トリアージ方法
・ デジタルフォレンジックサービスの活用