編集後記
第9編では、組織としてサイバーセキュリティ対策を実践するためのスキルや知識、そしてそれらを備えた人材の育成について紹介しました。本編では、経営層から現場のマネジメント層に至るまで、それぞれの役割に応じた教育プログラムやカリキュラムの具体例を取り上げ、企業が持続的なセキュリティ体制を築くための実践的な指針を提供しています。特に、デジタル時代において求められるスキル標準や人材育成の重要性を強調し、セキュリティリスクの管理や対応において、適切な判断を行うための知識の習得が不可欠であることを解説しています。
さらに、変化の速いこの領域では、リスキリングの取り組みが重要です。従業員が新たな知識やスキルを継続的に学ぶことで、組織全体のセキュリティ対応力が高まり、急速に進化する脅威に柔軟に対応できるようになります。リスキリングを通じて、個々のスキルをアップデートしながら、組織としても最新のセキュリティ標準に適応できる体制を整えることが、今後の競争力強化につながります。
本編で紹介したカリキュラムや講座は一つの例です。業種、企業規模などによって合わない場合もあります。状況に合わせて内容を取捨選択し、自社にあった教育プログラムを作成していただくことで、より効果的・効率的に人材育成が可能です。紹介したカリキュラムを参考に自社のご状況を踏まえたカリキュラム作成、講座の選定をお勧めします。
本編で学んだ内容を活用し、各自が組織のセキュリティを高めるための一歩を踏み出していただければと思います。